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宮崎アニメ中毒

2018年04月08日

「メアリと魔女の花」をレンタルで見ました。

本当は劇場に観に行こうと思っていたものであったのですが、なかなか見れずにおりました。

 

個人的には、小粒な感じだけど良いアニメと言う印象。

 

米林監督の芝居はちょっとしっくりこないことが多いのだけど

まぁ許容範囲かなぁと。

ちょっとギャグのようなものがおとなしすぎたり、

細かいとこが引っ掛かったりするんです。

 

なんか、夜に窓がガタガタと揺れるシーン、何ごとだとメアリが窓を開けると猫が飛び込んでくるわけですが

開ける前にちょっと外がどうなってるか一瞬見ようとするしぐさとか入れてほしい。

いきなり開けるのはなんか違うかなぁと。

そして何かに恐怖か興奮してる猫をそのまま抱きかかえようとするのもなぁ…

あーゆー時の猫は気が立ってて危険なので…自分の飼いネコじゃないからよけいに…

いや、まぁそういう大雑把な子なのだという演出だと言われたらあれなんですが。

 

全般にキャラクターの味付けというか、キャラ付けが薄くて見えにくいんですよね。

ただ米林さんのやる薄らとしたキャラの肉付けが、実は児童文学をそのままアニメにするってことには

彼のやり方の方が結構しっくりくるのではないかと、なんかマーニーの時も思いましたが。

 

マンガ的なオーバーなキャラ付けをして、ド派手な演出を入れて、原作はしょせん原作とアレンジしまくるってのが

児童文学のアニメ化に絶対必要なのかと言ったらまぁ違うと思うんですよ。

彼のゆるい感じの方が、児童文学一冊読んだ時のような、あの感じに近いのではないかなぁとか。

 

やはりジブリ出身の監督で、スタッフも八割が元ジブリとなれば、やはり似てくるのは当然なんですが、

あちこちに宮崎アニメの過去の断片が垣間見れましたね。

それが嫌だと言う人は多いでしょうが、俺はまぁそんなに気にならず。

 

 

ちょっとあちこちでレビューをザッと眺めてみましたが、いややはりいますね

「過去の宮崎アニメ中毒者」が。

宮崎アニメに似てる点を見つけては、それがあることに嫌悪して、作品そのものを否定しがちというか…。

 

私の世代や、その前後に特に多いのかもしれんのですが、初期の宮崎アニメに衝撃を受けた世代ですかね。

カリ城、ナウシカ、ラピュタ…まぁ未来少年コナンとか入れてもいいかもしれんですが

その辺で衝撃を受けた人たちは、あの時の衝撃をもう一度待ってるんですよね。

ラピュタを見た時のあの高揚、ナウシカを見た時のあの興奮…それをジブリ、またはそれに似たものに求めてしまう。

それもかなり病的にです。

ジャンキーと言ってもいい。

 

どれくらいジャンキーかって、ポニョの時に

あれほど公開前に情報が出て、「4歳5歳くらいの子供に向けた宮崎流動く絵本」だとわかってたはずなのに

劇場に行って、ナウシカやラピュタのような高揚感が得られなくてガッカリしてる大人がいっぱいおって…。

なんでしょうね、「次の授業は英語だよ」ってさんざん言われてるのに水着に着替えてプールで整列してる馬鹿と

同レベルのことをね、普段は分別のある大人がね、宮崎アニメからみだとやってしまうんですよね。

そして大好きだった宮崎駿に「ガッカリ」と強烈な烙印を押してしまう。

それくらい中毒。

 

そういう人は米林さんのとかで、ジブリっぽい・宮崎っぽい…ながらも違う物に人一倍ガッカリする傾向があるかなと。

オマージュのようなものを見つけるとそれだけでなんか怒りますね。

偽物を見せられてるみたいに感じるのか怒りますね。

「宮崎駿がやってたみたいにやれないならやるな」と。

基準が宮崎さんなのですね。

 

僕的には宮崎さんと言う人は文学をベースにしてアニメにするという点では少々難ありな気がしているので

米林さんのアッサリめの演出と表現で児童文学をやるのは、その方がむしろありなのではと思ったりもするのですが。

宮崎アニメ中毒者にはそんなのはどうでもよくなる感じにうつるかも。

 

宮崎アニメ中毒にかかってしまうと、高畑アニメがジブリのブランドで世に出るのも嫌ったりする人います。

そういう人は今回の高畑監督の訃報に「過大評価されたおっさん」みたいなことを平気で言う。

あの人のアニメ界での功績を知っていればそんなこと絶対言えないんだけど。

っつーか僕は「となりの山田くん」の評価がかなり高いんですけど、認められんなぁ…。

昔感じた宮崎アニメの興奮をもう一度味わえないジブリなんてジブリではないとでも言わんばかりに

高畑さんや、宮崎さん本人まで攻撃したりね、作品によっては。

 

とにかく症状の軽い重いはあれど、この宮崎アニメ中毒は大変です。

自分が興奮した宮崎アニメのワンダーな部分をいつも追いかけて、あれをもう一度と、ヤク中みたいに求めて

違うと狂ったように怒ってしまう。

 

自分の中にもそういう部分がもちろんあるのでこうやって書いてますが、これ厄介ですよ、ホント。

1つの作品を評価するのに、すでにスタートからまったく公平な目を持っていない。

 

 

米林さんもジブリ畑で育った人なので、作り手として宮崎アニメ中毒。

そこからどう抜け出して個性を出していくかが大事になってきますね。

そして、ジブリアニメの断片を米林アニメに見つけて怒ってる多くの人たちもまた宮崎アニメ中毒。

大変不幸な出会いというか、どちらも宮崎アニメからの決別(見なくなるとか嫌いになるとかじゃなくて)が必要かなぁと。

 

まぁそんなしょーもないことをメアリ見て、レビューのいくつかを見て思った豚でございます。

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